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『高齢者本位』厳しい現実 介護 保険制度の“壁”

庭の草むしり。話し相手。ペットの餌を買ってきてもらう-。独り暮らしの要介護高齢者には、どれもやってもらえば助かることだが、介護保険ではいずれもサービス対象外。「高齢者が求める支援を提供したい」と、あえて保険の枠を外れてこれらのサービスも含めて介護を提供する人がいる。坂戸市の施設「元気な亀さん」を運営する瀧本信吉さん(60)。「制度に縛られたくない。(国に)やらされる介護でなく、やりたい介護をしたい」と熱っぽく語る。

 家族による介護から、国民が広く保険料を負担することで誰もが気軽に使えるサービス提供を目指して制度化された介護保険。急速な高齢化による要介護者増などで、多くの自治体の保険財政は創設十年目で火の車だ。保険料アップやサービスの利用制限が相次ぎ、制度の在り方自体が問われている。

 特に生活支援系のサービス制限が目立つ。体が弱って閉じこもりがちな高齢者を散歩に連れ出すのは「生活力維持のため重要」と多くのヘルパーが言う。だが、散歩介助は最近まで対象外で、今も認められない事例が目立つ。病院へ行く時に車の乗降を介助するサービスは、要介護認定で軽度の「要支援」判定の人は適用外。使いたくても使えない介護サービスは多い。

 瀧本さんは、認知症症状が重いため他で利用を断られた人たちも受け入れてきた。坂戸市の六十代女性は、徘徊(はいかい)がひどく、七カ所のグループホームから利用を断られていた。「元気な亀さん」の通所介護で、女性をウオーキングに誘って一カ月間にわたり一日二回、約二時間ずつ歩いたら、徘徊は収まったという。「徹底的に高齢者の立場に寄り添う介護」が理念。だが、運営環境は厳しい。

 瀧本さんは「多くの知人や利用者の寄付などがあって、何とかやってきた」と話す。資金繰りのため牛乳配達をしたこともある。そこまでやっても、元気な亀さんの利用料は入会金三万円のほか、通所介護平日一日二千円、ショートステイは一泊八千円、家事代行一時間七百五十円という具合に、単純に介護保険と比べるとかなり割高だ。

 瀧本さんは「多様な施設やサービスを認める制度にすべきだ」と介護保険に注文を付ける。高齢者に寄り添う“理想の介護”が制度内でできれば保険対象施設になってもよいと考えているが、今の介護保険は厳しい財政状況に翻弄(ほんろう)され、サービスの充実や介護労働者の待遇改善には向かっていないのが現実だ。

 「高齢者の個性を大切にする社会を目指す政治家を見極める」。こんな視点が大切だと、瀧本さんは考えている。   (石井友恵)

 <元気な亀さん> 1986年、坂戸市山田町の自宅を開放して瀧本信吉さんがデイサービスをスタート。翌年、同市小山に土地を購入し、自宅兼入所・日帰り施設とする。3年後には同じ場所に保育室「そんごくう」を開設、障害児の学童保育や障害者自立センターなども併せ、法人でなく個人で経営している。ドキュメンタリー映画「よいお年を」(1996年)「青葉のころ」(1999年)で取り上げられた。現在、3作目を撮影中。

2009年8月6日東京新聞より

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